LOVEREVENGE~エリート弁護士と黒い契約結婚~
目の前の、斗希に目を向けて、気付いた。
顔は似てないのだけど、
そっくりだと。
大嫌いな兄に、斗希が。
「あのさ、母さんは結衣の事なんか嫌いなんだから。
いい加減気付けよ?
何を期待しての?」
いつだったか、そう言って私を嘲笑った、兄の顔。
あの眞山社長との別れの話し合いの時の、斗希と重なる。
"ーーもう諦めたらどうですか?ーー"
"ーーあなたも大人だから分かるでしょ?
遊ばれていたんだってーー"
そうか。
だから、私は眞山社長じゃなくて斗希を憎んだんだ。
大嫌いで死んで欲しい兄に、あの時の斗希が重なって見えて。
顔は似てないのだけど、
そっくりだと。
大嫌いな兄に、斗希が。
「あのさ、母さんは結衣の事なんか嫌いなんだから。
いい加減気付けよ?
何を期待しての?」
いつだったか、そう言って私を嘲笑った、兄の顔。
あの眞山社長との別れの話し合いの時の、斗希と重なる。
"ーーもう諦めたらどうですか?ーー"
"ーーあなたも大人だから分かるでしょ?
遊ばれていたんだってーー"
そうか。
だから、私は眞山社長じゃなくて斗希を憎んだんだ。
大嫌いで死んで欲しい兄に、あの時の斗希が重なって見えて。