私は1人じゃない
久しぶりの登校。
傷もだいぶ治まってきて腫れも引いてきた。
普通に歩けるようになって学校に行けるくらいに回復した。
勇斗さんから“がんばってね”と言われて、初めて勇斗さん特製の弁当を作ってもらった。
「杏衣ちゃん、おはよ〜」
「霧野さん、おはよ!」
「おはよ〜」
教室に入るとみんなが久しぶりと声を掛けてくれる。
柊木と登校してきた朱莉はわたしを見つけるや否や、
「杏衣!来たの!!」
「来たよ〜」
「いつも急なんだから」
「ごめんね〜」
「いいんだよ杏衣が来るなら」
朱莉は私の顔を見て安心して微笑んでくれた。