私は1人じゃない
「今度修学旅行あるよな、」
「そ、そうだね」
「それの班お前と組みたいんだけど」
「うん、いいけど、って………えー!!!」
大きな声を出してしまった。
周りも「羨ましいな〜!」
「やっぱり付き合ってるの!?」
の2つで分かれてる。
「嫌だよ、無理無理」
「さっきいいって言ったよな」
「それは、蓮の言葉をちゃんと聞いていなかったし、それにクラスで班を作るんじゃないの?」
「聞いてなかったか、3組と5組が京都で班はクラス関係ねえんだって」
1組4組が沖縄、2組6組が北海道、3組5組が京都になったらしい。
抽選で決まったらしく、抽選したのは朱莉。
朱莉を恨みたくなる。
「そうなの?」
「そうなんだよね霧野ちゃん、修学旅行、霧野ちゃんとじゃなきゃ行かないって言うからどうか一緒に……」
「嫌!」
蓮といるとなんか反抗しちゃうというか冷静でいられない。
少しでも隙を見せると漣が私の全てを知ってしまいそうで怖い。
蓮が顔をしかめて明らかに不機嫌な顔をしている。
「何でだ」
「嫌なのは嫌なの」
「俺はお前がいい」
その瞬間、女子が悲鳴に近い絶叫。
男子は「水樹、本命か!!」
「最高!!」
なんて朝から騒ぐ始末。
私は朝から最悪な気分というのに。
「嫌だって何度言えば…………」