私は1人じゃない
連れて来られたのは蓮の部屋。
びしょ濡れになってる私は人が集まっていても視線を集めてしまってその視線が痛かった。
いじめられたのかな?っていう目が私にとって目障りだった。
蓮は片時も私の肩に回した手を離さずに、力を弱めなかった。
部屋を温かくしてお風呂に入る。
頭の中は怒りとか恐怖とかなくてただ“無”の何かがうごめいてるような感じがする。
「ふぅ………」
一呼吸ついて私の身体についてる傷を見つめる。
全体的にあざは薄くなっているけど腕とお腹と太ももにある傷は消えてない。
もしさっき鉄パイプで殴られていたら、背中が傷ついていた………いや、下手したら折れてたかもしれない。
そう考えれば蓮に感謝。