私は1人じゃない
「杏衣ちゃんはどうするの?」
ほぼ同じタイミングで2人から気持ちを聞いて、気持ちが固まってない。
ぐらぐら。
「なにが好きなのかな」
「それは蓮くんと離れてみたらわかるのかな?と言っても蓮くん断ったんだっけ?」
「はぁー………」
蓮に、一緒に住むのをやめたいと言った。
勇斗さんのところではなく、七瀬ちゃんの家に住むと本当のことを説明した。
2回3回と説明をした。
なのに、答えは、
「俺から離れるな」の一点張り。
強引かて。頑固かて。
理由を聞いたら、
「一緒にいたいから」
それほど好きでいてくれてると言うことになるんだろうと思う。
だから私は蓮の家にそのままいることとなってしまった。
「蓮くんから愛されてるね」
「そうなのかなあ」
「わたしも凌くんから愛されたいなあ」
七瀬ちゃんが2個目のいちごバナナクレープを頬張りながらそう言った。