私は1人じゃない



「もう疲れた〜〜」


結局授業はサボって、朱莉にメールで保健室にいるって伝えてとお願いした。


あの後、蓮と凌からコンビニでブラックコーヒーを買って、家まで連れて行くと言われ今日は2人の言いなりになってしまった。


でも、そこは私の家かもしれないけど和藤先生の家でもある。


家を特定される訳にはいかないから、


悪い意味で記憶が残ってる噴水広場(私が勝手に命名した場所)まで送ってもらった。


蓮と凌に、


「家はどこだ」「家はどこ?入りたーい」


なんてしつこすぎて避けるのに言い訳を考えるのに勉強するより疲れた。


ソファーにうつ伏せになる。


少し寝たいから寝ようとしても、なぜか離れない凌と、



蓮の顔。



別れる時に、「俺に頼ればいいことあるかもな」


なんて言うから頼らないけど、


頼る気がないけど、


気になってしまう。


いきなり現れてきた蓮と凌。


同じ学年なのに今まで1度も顔を合わせたことがなくて、いきなり現れて私の心に占めてきて、理由がわからないのに私の脳も心も掻き乱す。


人に興味ないって気にしなきゃいいのに、それができない。



どうしたんだ私。


気になってるとかじゃない。


いや、気にしてるから考えちゃうんでしょと突っ込むと思うけど、


2人が持つオーラ?


顔が整っているからか私の頭にスッと入って離れない。


それに蓮は人を惹きつけるようななにかを持ってる。


だから風の噂も立つんだと思う。


もしそれが本当だとしたら、私のことも使い捨てのコマのように扱うのかな。


それは御免。


もう近づかないようにしよう。



話しかけられても無視すればいい。


もう何も考えないようにしよう。


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