「みえない僕と、きこえない君と」
「なになに。どしたの急に。ってゆーか、

何で小食の俺のご飯、増やしちゃうのよ。

もしかして嫌がらせ?」

白い歯を見せながら、それでも、増やされて

しまった唐揚げにかぶりつく。

「嫌がらせじゃないですよ。沢山食べて、

大きくなってください」

「いやいや。もう大きくならないから」

そう言った彼の顔は、僕の視界に、いままでとは

少し違って映っていた。

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