8月25日(前編)
「俺がそばにいて守ってあげる。だから何かあった時はちゃんと言って?」

「…ありがと」


別に守ってほしいなんて思っていない。

ただそばにいてくれればいい。

水樹くんにはそう思った。



下駄箱に着くとあっさり離された手。

「じゃ、また明日ね?」

そう言うと先に帰って行った。


はあぁ…

今日のため息は深い。


帰ったら前髪整えないと。

やっとの思いであそこまで伸ばしたのに、一瞬にして短くなるなんて…呆気ない。
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