8月25日(前編)
体育祭
ーー始業式…
「紗良おは〜」
大きなあくびをしながら席に着く千波を横目に、わたしの視線は水樹くんの背中に移る。
こんなに近くにいるのに誰よりも遠くに感じる背中…
もう水樹くんと過ごす木曜日はないんだと思うと胸が苦しくて仕方なかった。
夏休みが終われば1学期のような学校生活が送れると、心の奥で少しだけ期待していたけど…
水樹くんと一度も目が合わないところをみれば、その期待もするだけ無駄だと思い知る。
「千波ちゃん夏目さん、おはよ」
と与田くんの声にハッとする。
「おはよ〜夏休み終わっちゃったね」
千波は机に項垂れると、視線をわたしに向けてきた。
「結局、紗良とも遊べなかったしさ〜」
確かに海以来、千波とは会わずのまま夏休みが終わった。
「紗良おは〜」
大きなあくびをしながら席に着く千波を横目に、わたしの視線は水樹くんの背中に移る。
こんなに近くにいるのに誰よりも遠くに感じる背中…
もう水樹くんと過ごす木曜日はないんだと思うと胸が苦しくて仕方なかった。
夏休みが終われば1学期のような学校生活が送れると、心の奥で少しだけ期待していたけど…
水樹くんと一度も目が合わないところをみれば、その期待もするだけ無駄だと思い知る。
「千波ちゃん夏目さん、おはよ」
と与田くんの声にハッとする。
「おはよ〜夏休み終わっちゃったね」
千波は机に項垂れると、視線をわたしに向けてきた。
「結局、紗良とも遊べなかったしさ〜」
確かに海以来、千波とは会わずのまま夏休みが終わった。