8月25日(前編)
わたしと水樹くん、そして与田くんの声が重なり何とも言えない雰囲気になる。

「え、何?俺、変なことでも言った?」

と平野くんがわたしたちの顔を見渡す。


変なことというか…

それはどういうつもりで言ったんだろう?

「じゃ、慧抜きの4人でオッケー?」

「ダメ。逞が行くなら俺も行く」


どうやら水樹くんの考えが一瞬にして変わったらしい。

水樹くん、そんなに平野くんのことが好きなんだ…?


なんて思いながら見ていると、今日初めて目が合った。

まぁ、すぐそらされてしまったけど。


そんなことさえも今のわたしには大きなダメージになる。
< 210 / 530 >

この作品をシェア

pagetop