8月25日(前編)
水樹くんが立ち上がると、続くように立ち上がる。

「はい、どうぞ」

とドアを開けて先にわたしを行かせてくれるのはいつものこと。


廊下に出ると夕日が窓から差し込んできていた。

すると、少し先の階段から誰かの声が聞こえてきた。

どんどん近づいて聞こえてくるところをみれば、3階に上がってきているようだ。


ど、どうしよっ?このままだとバレてしまう…!


「おいで」

状況を把握した水樹くんが腕を引っ張り、再び更衣室に引き込まれた。

だけど、一瞬にして外のことなんかどうでもよくなる。


多分だけど…抱きしめられてる…?
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