【完結】わたしたち、離婚を前提の期間限定夫婦になります。
と、爽太さんは笑っていた。
「……美味しい」
爽太さんの作ってくれた雑炊は、優しい味付けでとても美味しかった。
「良かった。食べやすいように、大根とか人参とか細かく刻んだんだ」
「……ありがとう、ございます」
そういう爽太さんの細かい優しさに、わたしは本当に嬉しく感じた。
「もう少し食べれそうか?」
「……はい。食べたいです」
美味しい雑炊を食べて、早く回復できるように頑張りたい。
「そうか。無理して食べなくていいからな」
「……はい。でもちゃんと食べて、早く治したいです」
わたしがそう言うと、爽太さんは「その気持ちだけで充分だ。ゆっくり休んでくれ」と食べるわたしを見ながら言った。
「……ありがとうございます。爽太さん」
「あ、薬飲むのに水がなかったな?今持ってくるよ」
「ありがとうございます……」
爽太さんは数分後、「ほら、水持ってきた」と水を持ってきてくれた。
「……ありがとうございます」
「それ食べたら、薬飲んでちゃんと寝てろよ?」
爽太さんのその言葉に、わたしは「はい」と返事をした。