【完結】わたしたち、離婚を前提の期間限定夫婦になります。


 と、爽太さんはわたしに問いかけるように言ってきた。

「え?」

「熱出してたら、辛かっただろ?体も痛いだろうし。ダルかっただろ?」

 そう問いかけられたわたしは「そうですね。ちょっとそれは、ありました」と答えた。

「そういう時は、無理しないが一番だからな?」

「はい。……本当に爽太さんに看病してもらって、助かりました。ありがとうございました」

 わたしは改めて、爽太さんにお礼をした。

「奥さんが弱ってる時に看病するのは、夫の役目だろ?気にするなって」

「わたし、爽太さんがいてくれて本当に良かったって思ってます。……何かあった時にこうしてそばにいてもらえるだけで、安心しましたし」

 爽太さんが優しく看病してくれたおかげで、早く大変を回復することが出来たと言っても過言ではないよね。

「それは良かった。 俺は紅音のために、出来ることをしたかったから」

「爽太さんには、感謝しかありません」

 爽太さんがいてくれなかったらわたし、どうなっていたのかな……。
 身寄りもいないのに、もし一人でなんて……。考えただけで、寂しすぎる。
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