【完結】わたしたち、離婚を前提の期間限定夫婦になります。
佳奈美さんからそう言われたわたしは「はい。分かっています」と答えてバックヤードへと戻った。
「……余計なことは、考えない」
商品棚の補充をするため、わたしはバックヤードから売り場へと出た。
「いらっしゃいませ〜」
と声をかけながら、商品棚のチェックをしていく。
「すいません。薬剤師さんって……」
「申し訳ありません。薬剤師の方は今日はお休みでして……」
お客様に声をかけられたわたしは、そう答えた。
「そうですか。すみません」
「いえ。また何か有りましたら、お声がけ下さい」
「ありがとうございます」
うちの店にいる薬剤師は、毎週日曜日が休みだ。平日は夜19時まで、土曜日は16時までになっているため、場合によっては買えないこともあるのだ。
「小田原さん、レジ頼める?」
「かしこまりました。すぐに行きます」
レジのヘルプに行き、レジ打ちを行う。
「お会計4420円です」
「……じゃあ、これで」
「はい。5020円お預かりします」
預かったお金を確認し、レジの機械に通す。
「600円のお返しと、レシートになります」