【完結】わたしたち、離婚を前提の期間限定夫婦になります。
お釣りとレシートを渡し、カゴをお客様に渡す。
うちのお店は基本的に袋詰めをお客様にお願いしているので、そこに関しては楽だと思う。自動釣り銭機だから、お金を間違えることもないし。
「ありがとうございました〜」
「お待たせ致しました。お次のお客様どうぞ」
レジを済ませたわたしに佳奈美さんからインカムで「小田原さん、手が空いたら休憩どうぞ〜」と言われたため、わたしは「ありがとうございます」と答えた。
「すいません。休憩入ります」
「はい。行ってらっしゃーい」
休憩に入ったわたしは、ご飯を食べようとお弁当箱のフタを開けた。
「はぁ……お腹空いた」
今日は日曜日だから、結構忙しいし……。
お弁当箱のフタを開けてレンジで温めている時、スマホがピロッと鳴った。
「……え、爽太さん?」
それは爽太さんからのLINEだった。
【連絡出来なくてすまなかった】
【いえ。そっちはどうですか?】
と一言返信し、わたしはお弁当を食べ始めた。
【こっちは忙しいよ。毎日バタバタだ】
そうだよね、忙しいよね……。大変そうだな、爽太さん。