【完結】わたしたち、離婚を前提の期間限定夫婦になります。
「もう時間がない……」
別れの時は一刻一刻迫っている。残り少ない結婚生活は、必ず終わりを迎える。
それまでに引っ越しをしなければ、わたしは我が子と住む場所がない。
「……ここ、いいかも」
スマホたまたま見つけたアパートは、2DKのアパートで築10年とまだ新しめだけど、立地もいいし、駅からもそんなに遠くはなさそう。
それに段差も少なくて、子供が大きくなるにつれて怪我も増えそうなことを考えると、こういう段差の少ない方がいいかもしれない。
「内見、出来るかな」
わたしはそこのアパートの管理会社にすぐに電話をして、内見が出来るかを確認した。
すると明日でも大丈夫だと言われたわたしは、明日早速を内見しに行く予約をした。
その後は少しアパートを探していき、一応キープしておいてもしもの時のためにすぐに見れるようにした。
「もう、こんな時間なんだ……」
夕飯の支度でもしようかな……。って言っても何かを作る気力すらないのだけど。
冷蔵庫の中から余っていた野菜などを取り出したわたしは、それを切って鍋に入れると、コンソメなどを入れてスープを作った。