【完結】わたしたち、離婚を前提の期間限定夫婦になります。
「夕飯、食べますか?」
「そうだな。でもその前に……。紅音のことを抱きたいから、ベッドに行こう」
「えっ……!?」
爽太さんはわたしをお姫様抱っこして抱き上げると、そのまま寝室のベッドへとわたしを運んだ。
「え、待って……爽太さんっ」
そんな余裕もないくらい、爽太さんからの熱い口付けを受けていく。
唇にだけでなく、おでこやデコルテ、体全体に爽太さんの唇が行き渡っていく。
「やっ、あっ……」
キスをされているだけなのに、わたしの体もすでに爽太さんのことを欲していた。
そのくらい、爽太さんと触れ合いたいってことだったのかもしれない。
「可愛い。紅音……」
「爽太さん……愛してる」
離れ離れになると分かっていても、わたしは彼ののことをこんなにも愛しているんだ。
そして何より、日を追うたびに爽太さんのそばから離れることが怖くなっていく。
……わたしはもう、爽太さんのそばから離れることなんて、出来ないよ。
「あんっ……っ」
そんなことも考えられないくらい、爽太さんとわたしは体をピッタリとくっつけ合い、奥深くまで繋がった。