【完結】わたしたち、離婚を前提の期間限定夫婦になります。


「予約した小田原です」

「小田原様ですね。お待ちしておりました」

 予約席と書かれたそのテーブル席に案内されたわたしたちは、荷物を一旦椅子の上に置いた。

「俺荷物見てるから、先に取ってきていいぞ」

「え?でも、いいんですか?」

「ああ。なんだ、レディーファーストってヤツ?」

 爽太さんはそう言って笑っていた。

「ありがとうございます。では、行ってきます」

 荷物を爽太さんに任せて、わたしは料理を取りに行った。

「どれも、美味しそう……」

 サラダにお肉料理、オムレツやカレー、デザートなどのたくさん料理が並べられている。
 見てるだけでテンションも上がる気がする。あまり取りすぎても食べ切れない気がしたので、少しだけ料理を取り席に戻った。

「お待たせしました」

「え、それだけでいいのか?」

 わたしの料理の乗ったお皿を見て、爽太さんはそう言ってきた。

「あ、あんまり取りすぎて食べられなかったらあれなので……」

 とわたしは爽太さんにそう答えた。

「食べきれなかったら、俺が食べてやるから大丈夫だ」

「ありがとうございます」
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