【完結】わたしたち、離婚を前提の期間限定夫婦になります。


「俺も取ってくる。先に食べててもいいから」

 わたしはそう言われて「分かりました」と答えた。
 席を立った爽太さんの背中を少し見つめた後、手を合わせて料理を口に運ぶ。

「お、美味しいっ」

 何このサラダ!ドレッシングがめちゃくちゃ美味しい……!
 野菜も新鮮でシャキシャキしていて、ドレッシングもとてもさっぱりしていて美味しい。なぜだかぺろっと食べれてしまう。

「これも、美味しい……」

 オムレツもふわふわトロトロで、生クリームが入っているからコクもあって、ケチャップとの相性が抜群だ。
 そして何よりこのローストビーフ。口に入れた瞬間にとろけるような食感で、食べた瞬間に感動してしまうような、そんな美味しさだった。
 それにこのローストビーフにかかっているソース、クリーミーでまろやかでとても美味しい。

「どうだ?紅音」

 料理を持ってきた爽太さんは、頬張るわたしにそう問いかけてきた。
 
「めちゃくちゃ美味しいです。こんなに美味しい料理、食べたことないです」

「そんな、大袈裟じゃないか?」

「本当ですよ! ここの料理、全部美味しいです」
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