【完結】わたしたち、離婚を前提の期間限定夫婦になります。
近くのスーパーで買い物を済ませて家に帰る途中でふと目についたのは、公園で遊んでいる子供たちだった。
「……子供、か」
わたしたち夫婦は、ルール上子供は作れないけど……。でもそれでも、わたしはいつか好きな人の子供を産みたいと思っている。
それはやっぱり、昔から思うことだし……。だけど爽太さんとの間に、わたしは子供を作ることなんて出来ない。
だから結婚しても、子供は諦めるしかないのかな……。なんてどこかに思う自分がいた。
するとその時だったーーー
「え……。危ないっ……!!」
ボールを拾おうと道路に飛び出した子供が一人いた。しかも信号は青で、車が一直線に走ってきているのだ。
わたしはその光景を目にして、思わず手に持っていた荷物をその場に放り投げ、その子供の元へと走っていた。
「危ないっ……!」
車のクラクションが鳴り響く中、わたしはその子供を押し出した。
だけど急ブレーキをかけてもその車は、停まるのに間に合わなくて……。
ドォーーン……!!
「きゃあああ……!!」
わたしはそのまま車にぶつかって、そしてそのまま、意識を失ったーーー