【完結】わたしたち、離婚を前提の期間限定夫婦になります。
わたしがそう言うと爽太さんは、「俺もだよ。……俺も同じ気持ちだよ、紅音と」と言ってくれた。
「爽太さん……」
素直に嬉しかった。そう言ってもらえたことが、本当に嬉しかった。
「初めて一週間、紅音とこうして離れてみて改めて思ったんだ。……俺はもう、紅音なしでは生きていけないんだなって」
その言葉にわたしは、涙がこぼれそうになってしまった。それは嬉しかっただけじゃない。
それ以外にも色んな感情が溢れだしそうになってしまって、余計にこぼれそうになったからだ。
「紅音がいなくなったら俺は、もう不安で仕方ないんだなって思うよ。今回のことで、強く思い知らされた。……そのくらい紅音に、惚れているんだな」
「……わたしもです、爽太さん」
わたしも同じ気持ちだ。爽太さんがもしわたしの前からいなくなったりしたら、わたしはきっと生きていけない。
一人では何も出来ないし、きっと不安になってばかりだ。……泣いているに違いない。
「俺はずっと、お前のそばにいる。……絶対に離れたりしない」
その爽太さんの言葉にわたしは「わたしもです」と答えた。