鬼は妻を狂おしく愛す
朝食を済ませ、足早に出た二人。
「どこ行きたい?」
二人が車に乗る時は、雅空が美来の手を指を絡めて繋ぎ、身体ごと美来の方を向いている。
これはいつものスタイル。
そしてひたすら美来を見つめ、時折頭を撫でたりキスをしたりするのだ。
手を一度外した美来は、スマホのネット画面を見せ伝えた。
【ここの公園に行きたいの。
その前に、サンドイッチを買って。
ここのサンドイッチ、ピリ辛でとても美味しいんだって。辛い食べ物は雅空好きでしょ?】
「うん。わかった。
でもいいの?公園で。
どこでも連れてくよ。もっとお洒落なレストランとか」
そう言うと美来は頭を横に振り、
【あまりお店とかには行かない方がいいでしょ?
それに私達のデートは、いつも公園だったから】
と伝えてきたのだ。
「敵わないなぁ…」
【何?ごめんなさい、読み取れなかった】
「ううん。そうだねって言ったんだよ」
美来もまた、雅空を一番に考えている。
雅空がヤクザではなければ、こんなに相思相愛の素敵な夫婦はいない。
公園に着き、そこから見る眺めに美来は感動する。
「…………」
言葉を話せないのとは別に、声が出ない程の眺めの良さだったのだ。
【素敵ね】
雅空の服を少し引っ張って、伝えた美来。
「そうだな。気持ちいいな」
大きく頷く美来だった。
お昼になり、近くの草むらに大きなレジャーシートを犬飼から受け取り、敷く美来。
「何でこんな大きなのを持ってきたの?」
雅空が聞くと、
【部下の皆さんもみんなでサンドイッチ食べるからだよ】
と答えた美来。
「は?」
雅空は複雑な思いに駆られていた。
「どこ行きたい?」
二人が車に乗る時は、雅空が美来の手を指を絡めて繋ぎ、身体ごと美来の方を向いている。
これはいつものスタイル。
そしてひたすら美来を見つめ、時折頭を撫でたりキスをしたりするのだ。
手を一度外した美来は、スマホのネット画面を見せ伝えた。
【ここの公園に行きたいの。
その前に、サンドイッチを買って。
ここのサンドイッチ、ピリ辛でとても美味しいんだって。辛い食べ物は雅空好きでしょ?】
「うん。わかった。
でもいいの?公園で。
どこでも連れてくよ。もっとお洒落なレストランとか」
そう言うと美来は頭を横に振り、
【あまりお店とかには行かない方がいいでしょ?
それに私達のデートは、いつも公園だったから】
と伝えてきたのだ。
「敵わないなぁ…」
【何?ごめんなさい、読み取れなかった】
「ううん。そうだねって言ったんだよ」
美来もまた、雅空を一番に考えている。
雅空がヤクザではなければ、こんなに相思相愛の素敵な夫婦はいない。
公園に着き、そこから見る眺めに美来は感動する。
「…………」
言葉を話せないのとは別に、声が出ない程の眺めの良さだったのだ。
【素敵ね】
雅空の服を少し引っ張って、伝えた美来。
「そうだな。気持ちいいな」
大きく頷く美来だった。
お昼になり、近くの草むらに大きなレジャーシートを犬飼から受け取り、敷く美来。
「何でこんな大きなのを持ってきたの?」
雅空が聞くと、
【部下の皆さんもみんなでサンドイッチ食べるからだよ】
と答えた美来。
「は?」
雅空は複雑な思いに駆られていた。