あの夏、わたしはキミに恋をした。
みぃみぃと鳴いていたみぃちゃんは眠くなってきたのか目がトロンとしていた。
「おねむの時間だね」
優しく撫で続けるとみぃちゃんはゆっくりと目を閉じた。
「寝顔もめっちゃかわいい」
「そうなの、わたしの写真フォルダは今みぃちゃんの寝顔だらけだよ」
そういってみせられたフォルダはみぃちゃんだらけで面白い。
「わたしも撮っていい?」
「もちろん」
みぃちゃんを起こさないように無音に設定したあと写真を撮った。
「またいつでもおいで」
「うん、じゃあまたね」
しばらくおしゃべりしたあと、遥のおうちをでた。
もう春が近づいていて、ところどころに桜のつぼみがあった。
この桜が満開になるころ、わたしたちは3年生だ。