あの夏、わたしはキミに恋をした。


「昨日楓ちゃんが部活おわりにやめたいっていってきて理由きいたら桃菜ちゃんにいじめられたからって」

「えっ?」

「すごい泣いてたからあんまり聞くのもかわいそうで。だったら桃菜ちゃんから聞いたほうが早いんじゃないかってなったの」

「そんなこといわれても…わたしにはさっぱり」

「昨日タオル打ち一緒に組んでたでしょ?そんときなにかなかった?」

「全然、普通でした。褒めたら嬉しそうに笑ってましたし」

「…はあ、こんなこといいたくなかったけどさ、実は桃菜ちゃんのことやめた3人から色々聞いててさ」

「やめた3人って…優樹菜たちのことですか?」

「そう。正直桃菜ちゃんが強いのもわかってるし頑張ってるのも知ってるけどさ、これ以上やめられたらこっちも困るんだよね」


その言葉は十分な圧力だった。

簡単にいえばわたしにやめろといっているのだ。

そんなのバカみたい。

なんでそんなのでわたしがやめないといけないんだ。

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