あの夏、わたしはキミに恋をした。
学校に行くのが怖くて、いつも怯えた。
席替えをするたびに隣になった人からは机を離され、班でご飯を食べるときも誰も机をくっつけてくれない。
仲がいいと思ってた人は、もはや全員敵だった。
「なんでこんなことするの?」
そうやって反論したときもあった。
でもあるときからわたしはやめた。
おとなしくただ卒業を待った。
自分を押し殺して、ただ静かに時が過ぎるのを待った。
「桃菜ちゃんってさ人の気持ち考えられないくせに、結局一人でいるのが怖い弱い人間だよね」
この言葉はいまでも頭に響く。夢にでてくる。それくらいわたしの精神をえぐるには十分な言葉だった。
一人でいるのが怖い弱い人間だということが図星だった。