友達止まりは嫌だよ。
美桜side



いつものように京ちゃんと登校して校舎に入った。

私たちの学年は3クラスあって、私は1組で京ちゃんは2組なんだ。

高校生まで、4回ほど同じクラスになったことはあったけど
初めての高校生活で別れてしまった…


最初は心細かったけど次第に友達が出来たし、寂しくはないけどねっ。


そんな私に高校生になってから親友ができた。

「おっはよー!美桜!」





「おはようっ!由美ちゃん!」



彼女は谷川由美(タニカワユミ)ちゃん

入学式で迷子になった時に助けてくれたんだ。


同じクラスだとわかった時はとても喜んでたっけ…




「ふふ〜、今日も相変わらずラブラブだったわね〜?」




「えぇ〜、なんの話っ?」




心当たりもなく首を傾げてみると…






「全く〜、美桜は鈍感すぎる!京牙くんのことよ!」


きょ、京ちゃん!?



「京ちゃんはただの幼馴染だよ?」





「え〜、そうかなー?少なくとも京牙くんはそうとは思ってなさそうだけどねぇ…」





由美ちゃんはそういって、ニヤニヤしながら席に戻って行った…




確かに京ちゃんはかっこいいし好きになる女子もいっぱいいるかもしれない。でも京ちゃんと恋人になるなんて想像できないよっ。


小さい頃はお泊まりだとかお出かけとか、一緒にお風呂に入ったり一緒に寝てたりもした。


だから、そんなこと考えたことはなかったな〜



そんなことを1人で呟いていると予鈴がなってしまった。




「美桜、いつまでブツブツ言ってんのー!始まっちゃうよ!」





「あぁ!!ごめん今行く!」




そういって、私は由美ちゃんを追いかけるように教室を出た。
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