最低なのに恋をした
あまりジロジロ見てはいけない。
そう思っているものの、机の上にはドイツ語の本が置いてあるのが目に入った。

専務は英語と中国語が話せる。その他にも語学の習得の勉強をしているということか。

静かに寝室の扉を閉めた。

広いリビングの大きな窓からの眺めは最高だった。さすがタワーマンションの最上階。

夜景はもっとすごいだろうな、なんて考えながらダイニングテーブルにノート型パソコンを置き、椅子に座る。

ソファに目をやると、ビジネス書が数冊置いてある。

ふと室長が言っていた事を思い出す。
嫉妬、僻み、などを黙らせるために相当の努力をしているのだろうことを感じ取る事ができた

自然と支えてあげたいという気持ちが湧いくる。
秘書として役に立ちたい。
そう強く思う私は、お見合いの事をすっかり忘れていた。
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