天敵御曹司は純真秘書に独占欲を刻み込む～一夜からはじまる契約結婚～

渡り廊下に、大きくはないが池と庭がある実家は、結婚式をするにはうってつけの場所かもしれない。

両親は大切な娘の結婚式とあり、とても用意を入念にしてくれたおがけで、すてきな会場になったと思う。

私は、母も着た真っ白な白無垢に身を包んでいた。
それを着て初めて昔からずっと近所のお姉さんたちが、こうして白無垢でお嫁に行くのを見て憧れていたことに気づく。

そして、今日の式に合わせて龍一郎さんの祖父母も、こっそりとお父様もこの場所に来てくれている。
老舗の旅館を予約し昨夜はみんなそこへと泊っていただいた。昨日は家族水入らずで初めてお酒を飲んだと明るい声の龍一郎さんから電話があった。それがとても嬉しかった。