天敵御曹司は純真秘書に独占欲を刻み込む~一夜からはじまる契約結婚~

そこにはよくあるような話の案件があった。付き合っていると思っていたのは男性社員だけで、相手の女子社員は全くそれを認めていなかった。そのうえ、さらにセクハラをされたと告発されたのだ。
しかし、かなりいろいろプレゼントなどもしていたようで、私からしたら少し男性がかわいそうになってしまう。

双方の意見がまったく食い違うこの内容をどう聴取したのだろう。
興味があるも、それを聞いたところでこの完璧な彼から私の求める答えは出ない気がした。

「わかりました。後は処理しておきます」
いつも通りの答えを返せば、何も言うことなく部長はもう別の仕事を始めたようだった。
でも……。やはり少しだけ気になって口にしてしまう。
< 6 / 191 >

この作品をシェア

pagetop