天の川のうさぎ、お星様とキスをする
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 待っていたのは、あろうことか御星さまでございました。

 すらりと上背の高い体に、一番のお気に入りだと言う一等星の光を織りこんだ濃紺のスーツを着て、タイをゆるやかに結び、手には星薔薇の花束までかかえています。

 なんだか、これからすごく高級なお店をたずねるおつもりの装い!

 しかし、すっかり自信を喪失したわたくしは、横に並ぶこともできずに縮こまるよりありません。

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