天の川のうさぎ、お星様とキスをする
 それを見かねた銀太郎は、重い荷物でも下ろすようにわたくしを抱えあげ、御星さまの御前に立たせたのでございます。

「御星サマ。『ナナオに早く逢いたい』ってあんたの願い、叶えたぜ」

 ――え?

 と思って顔をあげると、 銀太郎が、一仕事終えた血色のいい顔で笑っていました。

「んじゃあ、また願い事があるなら、いつでもおおきに!」

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