ご主人様だけに一途
秘密の筆談
☆秋兎(あきと)side☆
うわぁぁぁぁ。
また、女の子たちに
囲まれちゃったよぉぉぉ。
教室の一番後ろ。
朝日がたっぷり当たる窓際の、
自分の席に座り
「あきと君、おはよ」
「クラスの王子様は、
今日も可愛いね~」
目がハートの女子たちの前で、
冷汗を流し。
「みんな……おはよ……」
崩れそうな笑顔を、
なんとかキープの僕は
月見 秋兎 (つきみ あきと)
高校2年生。
毎朝。
いやいや
休み時間も、昼休みもなんだけど……
女の子たちに囲まれてしまうのが、
僕の悩みなんです。