ご主人様だけに一途



清々しい気持ちで、
大好きな子に視線を送る。




ん?


僕の脳に、ハテナが灯る。




隣の席の葉音ちゃんの顔が、
やけに真っ赤だけど……

どうしたのかな?





手の平で、真っ赤な顔を隠す葉音ちゃんを
見つめれば見つめるほど、ハテナが増え

僕の頭が、勝手に傾いていく。





深呼吸して。

冷静になって。


自分で書いた、
乱暴な文字を見つめるとこ、1分。





な……なんですかぁぁぁぁぁ!


こ……これはぁぁぁぁぁぁぁ!




教室を震え上がらせるほどの驚き声が
体の底から飛び出そうになり、

僕は慌てて、口を塞いだ。




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