ご主人様だけに一途
「文化祭のイケメンコンテスト、
今年も絶対に、あきと君が1位だよ」
みんな、
僕のことを美化しすぎだってば。
僕なんて、劣等感の塊りなのに……
女の子と間違えられちゃう、
グリグリで真ん丸な眼。
男らしい筋肉なんて付いてない、
白くて、ただ細いだけの手足。
背が低くて
女子と目線が変わらないところ。
鏡の自分を見たら、
ため息を通り越して、吐き気がしちゃう。
あ~あ。
女の子を守る騎士のような、
ワイルドな男になりたかったのに……
顏のパーツが、毎日ちょっとづつ
守られ姫みたいな可愛い系に、
成長していっちゃうなんて……
天の神様、
僕に恨みでもあるんですか?