ご主人様だけに一途
「あきと君は……
ソファーに座ってね……」
「あっ、……うん」
「テーブルの上のお菓子は……
好きに食べて……」
「……あ…、ありがと…う……」
「あきと君って、甘い物は食べれる?」
「えぇっ……と……」
「もしかして、しょっぱい系の方が良かった?
どうしよう……
チョコやクッキーしか買ってなくて……」
「僕は……」
「キッチンに行けば……
お兄ちゃんたち用のおつまみが
あるかも……だから……」
テンパりモードで、
早口に、しゃべりだした葉音ちゃん。
なぜか、涙目で。
余裕ゼロって感じ。
学校では、いつも落ち着いてるから
こんなオロオロしている姿、
新鮮だな。