ご主人様だけに一途
「私は……
あきと君の……
ご主人様になりたいです……」
ドキドキしてくれてるのが丸わかりな、
葉音ちゃんの震え声。
恥ずかしそうに俯いたままの
葉音ちゃんが
ぎゅっ。ぎゅっ。
さらに2回、
僕のパーカーの裾を引っ張ってきたから
甘えてくれている感じが、
可愛くてたまらない。
うぅぅぅぅぅ。
僕だって、葉音ちゃんに
僕だけの
ご主人様になってもらいたいよ!!
でも。 でも、でも……
こんな、根暗でコミュ障で
とりあえず、笑顔キープくらいしか
取り柄の無い僕が
ゲームのメインキャラなんてしたら、
そのゲームが廃れるどころか
日の目も見ずに撃沈しちゃうよ。