ご主人様だけに一途



「私は……
 あきと君の……
 ご主人様になりたいです……」



ドキドキしてくれてるのが丸わかりな、
葉音ちゃんの震え声。




恥ずかしそうに俯いたままの
葉音ちゃんが

ぎゅっ。ぎゅっ。


さらに2回、
僕のパーカーの裾を引っ張ってきたから

甘えてくれている感じが、
可愛くてたまらない。




うぅぅぅぅぅ。


僕だって、葉音ちゃんに

僕だけの
ご主人様になってもらいたいよ!!



でも。 でも、でも……



こんな、根暗でコミュ障で

とりあえず、笑顔キープくらいしか
取り柄の無い僕が
ゲームのメインキャラなんてしたら、

そのゲームが廃れるどころか
日の目も見ずに撃沈しちゃうよ。



< 51 / 96 >

この作品をシェア

pagetop