ご主人様だけに一途


『あきと君……怒ってる?』


えっ? 

何のこと?



『この前は
 へんな頼み事しちゃって。ごめんね』


えっ?

ええっっ?


葉音ちゃんのことを、
僕が怒っていると思っているの?



なんで? なんで?


僕、怒りの素振りなんて
見せてないでしょ?



それ、勘違いだから!!




僕は、誤解を解きたくて

自分のノートを開き、ペンを走らせる。

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