ご主人様だけに一途
『葉音ちゃんは、
雅光くんのご主人様になるのが、嫌なの?』
『……うん』
『なんで?』
『雅光君、私のことが嫌いなの』
そんなことは、ないと思うよ。
というか
彼は100%、葉音ちゃんに惚れている。
断言できる。
僕の全財産、
賭けれちゃうくらい自信がある。
だって、だって。
葉音ちゃんを見つめる目が、
僕と一緒だなって思うし。
葉音ちゃんが
他の男の子と喋っていると、
眼をつり上げて。
クラスメイトにバレないように、
ガンって
机の脚を、蹴ってたりしているしね。
それって、間違いなく嫉妬でしょ?
――葉音ちゃんを
自分だけのものにしたい!!
膨れ上がる独占欲を
コントロールするための
悪あがきみたいなものでしょ?