ご主人様だけに一途



自分の心の中に燃えたぎる、
熱い想い。


僕は凛とした意思を宿し、
家を飛び出した。


外はもう真っ暗で
夜空に星が煌いている。




葉音ちゃんのお家に着いた僕は、
自転車を乱暴に止め

急かす心のまま、
勢いでインターフォンを押す。




初めて
葉音ちゃんの家に来た時のような
ドキドキは、全く感じない。



僕の心にあるのは、
葉音ちゃんを失いたくない。

その、焦りだけ。




< 75 / 96 >

この作品をシェア

pagetop