仮面の貴公子は不器用令嬢に愛を乞う
「君って人は……」
自分のために怒っているフローラをまじまじと見た。
まさか笑ってくれと言ったのが本気だったとは。その上に素顔を見てもなにを言っても逃げもせずユーリスの傍にいようとするその強い意志にも驚いてしまう。
困ったようなうれしいような、ユーリスはなんて表現していいのかわからず思わずフローラをを抱き締めた。
背中に手を回したフローラは抱き締められてうれしい反面、実はドキドキと煩い心臓の音がユーリスに伝わるのではと気が気じゃなかった。
キスしたのだって勢いでやってしまって今になって恥ずかしくて顔が熱い。それでもユーリスの腕の中は心地よく自分の心臓の音だと思った早鐘のような音はユーリスのものだと気づいて同じようにドキドキしているのだと思うとうれしかった。
暫くしてユーリスは腕を緩めフローラの顔を見るとフローラは恥ずかしそうにはにかみ見上げてくる。
もうどんなに否定しようとしてもフローラの愛は本物で疑いようもなく、ユーリスは自分の気持ちを抑えることができなくなった。
「君を失うと思うとずっと素顔を見せることが怖かった。こんな私が君の愛を乞うことはいけないのだと思い込んでいた。でも君の揺るがない想いにやっと素直になれる。フローラ、愛している。ずっと傍にいてほしい」
「なにがあろうとお傍にいます。愛していますユーリスさま。この先もずっと、永遠に」
愛を乞えば惜しみなく与えられ満たされる。
それをやっと信じることのできたユーリスはこの上ない幸せを噛み締めフローラを見つめる。
麗しい唇に視線が止まるとフローラも待っているかのように瞳を閉じた。
もう一度、この唇に温もりを。
そっと触れ合わせ何度も啄むとたまらなく愛しさが込み上げてきて溶け合うように深くなっていく。
自分のために怒っているフローラをまじまじと見た。
まさか笑ってくれと言ったのが本気だったとは。その上に素顔を見てもなにを言っても逃げもせずユーリスの傍にいようとするその強い意志にも驚いてしまう。
困ったようなうれしいような、ユーリスはなんて表現していいのかわからず思わずフローラをを抱き締めた。
背中に手を回したフローラは抱き締められてうれしい反面、実はドキドキと煩い心臓の音がユーリスに伝わるのではと気が気じゃなかった。
キスしたのだって勢いでやってしまって今になって恥ずかしくて顔が熱い。それでもユーリスの腕の中は心地よく自分の心臓の音だと思った早鐘のような音はユーリスのものだと気づいて同じようにドキドキしているのだと思うとうれしかった。
暫くしてユーリスは腕を緩めフローラの顔を見るとフローラは恥ずかしそうにはにかみ見上げてくる。
もうどんなに否定しようとしてもフローラの愛は本物で疑いようもなく、ユーリスは自分の気持ちを抑えることができなくなった。
「君を失うと思うとずっと素顔を見せることが怖かった。こんな私が君の愛を乞うことはいけないのだと思い込んでいた。でも君の揺るがない想いにやっと素直になれる。フローラ、愛している。ずっと傍にいてほしい」
「なにがあろうとお傍にいます。愛していますユーリスさま。この先もずっと、永遠に」
愛を乞えば惜しみなく与えられ満たされる。
それをやっと信じることのできたユーリスはこの上ない幸せを噛み締めフローラを見つめる。
麗しい唇に視線が止まるとフローラも待っているかのように瞳を閉じた。
もう一度、この唇に温もりを。
そっと触れ合わせ何度も啄むとたまらなく愛しさが込み上げてきて溶け合うように深くなっていく。