仮面の貴公子は不器用令嬢に愛を乞う
「違います!私はっ、ただユーリスさまを起こしに来ただけです!」
「うるさい出ていけ!私の前から消えろ!」
激高しているユーリスにフローラの言葉は届かない。
怒声とともにクッションを投げつけレースの天蓋に阻まれぽろりとベッドの下に落ちた。
(どうしよう、ユーリスさまは勘違いをしている。寝ている間に素顔を見たいなんて思ってもみなかったのに)
「ユーリスさまっ聞いてください!私は決してユーリスさまの素顔を盗み見るようなことはしません!」
言い訳しようと必死だったフローラに向かってもうひとつのクッションが投げられ天蓋の隙間から飛び出してきた。
その瞬間開けた天蓋から顔の右半分を手で隠した悲痛な表情のユーリスが見えてフローラは息を吞む。
動けず体にぶつかり転がったクッション。
「何度も言わせるなっ!この屋敷からも即刻出ていくんだ!」
ズキッと胸が痛み話ができる状態ではないと悟ったフローラは涙目になりながら部屋から出て行った。
「うるさい出ていけ!私の前から消えろ!」
激高しているユーリスにフローラの言葉は届かない。
怒声とともにクッションを投げつけレースの天蓋に阻まれぽろりとベッドの下に落ちた。
(どうしよう、ユーリスさまは勘違いをしている。寝ている間に素顔を見たいなんて思ってもみなかったのに)
「ユーリスさまっ聞いてください!私は決してユーリスさまの素顔を盗み見るようなことはしません!」
言い訳しようと必死だったフローラに向かってもうひとつのクッションが投げられ天蓋の隙間から飛び出してきた。
その瞬間開けた天蓋から顔の右半分を手で隠した悲痛な表情のユーリスが見えてフローラは息を吞む。
動けず体にぶつかり転がったクッション。
「何度も言わせるなっ!この屋敷からも即刻出ていくんだ!」
ズキッと胸が痛み話ができる状態ではないと悟ったフローラは涙目になりながら部屋から出て行った。