地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
まるで月の精霊とでも言えそうなその姿に、あの場にいたすべての人間が見惚れた。
のちにかぐや姫みたいだったね、と言った千隼の言葉がすんなり入って来るほど、彼女の見た目は月の姫そのもので……。
そのあと少し会話をして人間だと分かっても、その神秘性は崩れることはなかった。
手に入れたいと思う俺達から逃げおおせた彼女。
名前も知らず、手掛かりはその容姿以外にはない。
それでも諦めることは出来ない。
諦められないほどに、彼女の存在は心に杭のように刺さったままなのだから。
あの場にいた連中は皆彼女に見惚れた。
手に入れたいとまでは思わなくても、せめてまた会いたいと願う者ばかり。
そのおかげで、《月帝》も《星劉》も関係なく《かぐや姫》を見つけることがそれからの共通の目標になった。
あのときいたやつらはそれでいいが、二年経って《かぐや姫》を知らないやつの方が多くなってきた。
共通の目標が、共通ではなくなってきたんだ。
それゆえに下っ端の連中は《かぐや姫》のことに関しては気乗りしない。
言うことも聞かない。
その辺りの齟齬があるせいで、まとまりが悪い。
のちにかぐや姫みたいだったね、と言った千隼の言葉がすんなり入って来るほど、彼女の見た目は月の姫そのもので……。
そのあと少し会話をして人間だと分かっても、その神秘性は崩れることはなかった。
手に入れたいと思う俺達から逃げおおせた彼女。
名前も知らず、手掛かりはその容姿以外にはない。
それでも諦めることは出来ない。
諦められないほどに、彼女の存在は心に杭のように刺さったままなのだから。
あの場にいた連中は皆彼女に見惚れた。
手に入れたいとまでは思わなくても、せめてまた会いたいと願う者ばかり。
そのおかげで、《月帝》も《星劉》も関係なく《かぐや姫》を見つけることがそれからの共通の目標になった。
あのときいたやつらはそれでいいが、二年経って《かぐや姫》を知らないやつの方が多くなってきた。
共通の目標が、共通ではなくなってきたんだ。
それゆえに下っ端の連中は《かぐや姫》のことに関しては気乗りしない。
言うことも聞かない。
その辺りの齟齬があるせいで、まとまりが悪い。