地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「妹を助けてくれてありがとうございます」
すると奏はすかさずお礼を言って頭を下げた。
その顔を上げるときにチラリとあたしを見る。
あ、これはお礼でも何でも言ってさっさと立ち去るぞって視線だ。
でもそんなことをする必要はなかったらしい。
「ああ、兄妹か。兄なら妹を守ってやりなよ?」
ピアス男は人好きのする笑顔のままそう言うと、また表情を変えてやっと起き上がった三人の男達を見た。
「大体テメェらには総長探してこいっつっただろーが。何ナンパして遊んでんだよ?」
「す、スンマセン! 副総長!」
「あ? 俺のことは名前で呼べっつってんだろ?」
「す、スンマセン! 西木戸さん!」
「オラ! さっさと行け!」
一人ずつ結構な力で蹴られて、「ひいぃ!」と叫びながら三人の男達は走って行ってしまった。
西木戸と呼ばれた赤メッシュの男の人は、最後にもう一度だけあたし達の方を見て「じゃ、失礼」と言い残して歩き去って行く。
なんとなくその背中を見送っていると、しのぶ達も戻って来てくれた。
「美来、大丈夫?」
「さっきの、副総長って言ってたよね?」
「あたし始めて見た……チャラそうだけどカッコ良かったね」
と、あたしを心配してくれるしのぶに続き香と奈々はさっきの西木戸さんについて話し出す。
すると奏はすかさずお礼を言って頭を下げた。
その顔を上げるときにチラリとあたしを見る。
あ、これはお礼でも何でも言ってさっさと立ち去るぞって視線だ。
でもそんなことをする必要はなかったらしい。
「ああ、兄妹か。兄なら妹を守ってやりなよ?」
ピアス男は人好きのする笑顔のままそう言うと、また表情を変えてやっと起き上がった三人の男達を見た。
「大体テメェらには総長探してこいっつっただろーが。何ナンパして遊んでんだよ?」
「す、スンマセン! 副総長!」
「あ? 俺のことは名前で呼べっつってんだろ?」
「す、スンマセン! 西木戸さん!」
「オラ! さっさと行け!」
一人ずつ結構な力で蹴られて、「ひいぃ!」と叫びながら三人の男達は走って行ってしまった。
西木戸と呼ばれた赤メッシュの男の人は、最後にもう一度だけあたし達の方を見て「じゃ、失礼」と言い残して歩き去って行く。
なんとなくその背中を見送っていると、しのぶ達も戻って来てくれた。
「美来、大丈夫?」
「さっきの、副総長って言ってたよね?」
「あたし始めて見た……チャラそうだけどカッコ良かったね」
と、あたしを心配してくれるしのぶに続き香と奈々はさっきの西木戸さんについて話し出す。