地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
 何やらあたしを飛び越えて盛り上がっているけれど、友達として仲良くしてくれるなら問題ないよね。

 良かった良かったと思いながらあたしは自分のレアチーズケーキを口に運んだ。


「うん、思ったよりサッパリしてておいしー!」

 スフレチーズケーキとは違って重めなタイプのケーキだけれど、フランボワーズソースの酸味が効いてるのか想像してたよりサッパリしている。

 後味もフランボワーズの香りが残る感じで、一緒に頼んだ紅茶にこれまた合う。


 おすすめしてもらって良かった。

 また来よう。


 そう決めながらケーキを口に運んでいると、目の前に座る奏としのぶの姿が見える。


「ああ、あたしの美来が……友達出来て良かったね」

 目を潤ませてしのぶが言うと。

「俺達の美来も成長したってことだよ」

 と奏が合わせる。


 ……何この小芝居。


 よく分からないけど、二人が楽しいなら良いや。

 そんな感じで昼食とデザートを堪能(たんのう)したあたし達はカラオケへと流れていった。
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