地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
 視線がかち合うと、大きく目を見開く坂本先輩。

 その口が《かぐや姫》と音にならない言葉を形作った。


 そうしているうちに高志くんも来て、《月帝》と《星劉》のメンバーも集まって来た。


「おいおい、何だこれ?」

 銀星さんは軽く驚いてる様子だったけど、その声はどこか楽しげだ。

 対する佳桜高校のメンバーはあたしと銀星さんを見比べて驚いている。


 ただ、その中の一人。
 久保くんだけは驚くというより驚愕の表情をしていた。

 口を開けて、何か叫びたそうにしている。


 でも、最初に言葉を発したのは別の人物だった。

「……高峰……お前、その子とどんな関係だ?」

 怒りを内包してるような低い声でそう言ったのは如月さんだった。


 高峰って、銀星さんの苗字かな?


 他の皆も似たような雰囲気で、みんな銀星さんを警戒するように周りを囲っていた。


 みんな、銀星さんのこと知ってるのかな?


 そんな純粋な疑問を抱いていると、銀星さんが口を開いた。

「どんな? 助けてやった礼に一回ヤらせてもらおうとしてる関係かなぁ? お前らこそなんだよ。俺らとは対立しないつもりなんじゃなかったのか? お坊ちゃんチーム達は」

 挑発するような言い方。

 それに反応したのは八神さんだ。
< 279 / 878 >

この作品をシェア

pagetop