地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
あたしは一瞬何を言われているのか分からなかった。
でも、今あたしは《かぐや姫》の状態だってことを思い出して理解する。
八神さんは、二年前のことを言ってるんだ。
今更謝られたところで過去は変えられない。
あたしの意志を無視した行為をそう簡単に許すことも出来ない。
でも。
それでもちゃんと謝ってくれたことに、良かったと思った。
少しだけ、悲しみに満ちた今の心が救われた気がした。
でも許したわけじゃないから、あたしはプイッと顔を逸らして態度でそれを表す。
そんなあたしの頭を八神さんはポンポンと優しく撫でるように叩いてから視線を銀星さんの方に戻した。
「ホントに、あいつがいてくれて良かったよ」
今の今まで忘れてたけどな、という言葉にあたしもそっちの方に視線を向けた。
「ってめぇ! いつもいつも存在感無さ過ぎなんだよ!」
そう叫ぶ銀星さんと相対しているのは稲垣さんだ。
「わざとじゃねぇよ!」
あ、そっか。
あの人もいたんだね。
存在が空気だと言われている彼だから、さっきあたしと銀星さんの近くに来られたんだ。
今回ばかりは本当に感謝しないと。
いつか機会があったらちゃんとお礼をしよう。
そう思ったけれど、彼の存在に気付けずそのまま忘れてしまう未来しか見えなかった。
でも、今あたしは《かぐや姫》の状態だってことを思い出して理解する。
八神さんは、二年前のことを言ってるんだ。
今更謝られたところで過去は変えられない。
あたしの意志を無視した行為をそう簡単に許すことも出来ない。
でも。
それでもちゃんと謝ってくれたことに、良かったと思った。
少しだけ、悲しみに満ちた今の心が救われた気がした。
でも許したわけじゃないから、あたしはプイッと顔を逸らして態度でそれを表す。
そんなあたしの頭を八神さんはポンポンと優しく撫でるように叩いてから視線を銀星さんの方に戻した。
「ホントに、あいつがいてくれて良かったよ」
今の今まで忘れてたけどな、という言葉にあたしもそっちの方に視線を向けた。
「ってめぇ! いつもいつも存在感無さ過ぎなんだよ!」
そう叫ぶ銀星さんと相対しているのは稲垣さんだ。
「わざとじゃねぇよ!」
あ、そっか。
あの人もいたんだね。
存在が空気だと言われている彼だから、さっきあたしと銀星さんの近くに来られたんだ。
今回ばかりは本当に感謝しないと。
いつか機会があったらちゃんとお礼をしよう。
そう思ったけれど、彼の存在に気付けずそのまま忘れてしまう未来しか見えなかった。