地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「俺もそう思ったんだけどなぁ。キス一つで泣き出すくらいお子様だったみたいでな」
「は? キスだけで? 笑える~」
笑えない!!
勝手に交わされる会話に今度は本気で腹を立てた。
でも声を上げる代わりに近くにあった八神さんの服の裾を握りしめてしまう。
「……大丈夫か?」
そのせいで心配そうな声を掛けられてしまった。
「あ、ごめんなさい」
パッと手を離し、しわになったところを撫でて直す。
それにしても八神さんは思っていたより優しいよね。
思い返せば眼鏡取ろうとしたときもあたしの提案をのんでくれたし、久保くんがあたしをセフレに、とか言ってたときも止めてくれたし。
二年前に会った時とは印象が少し違って見えた。
そんな風に思っていると、笑っていた西木戸さんがまた話し出す。
「あー……まあでも、そういう子好きに育てるのも好きだけどねー、俺」
「そうか? まあ、何にせよ今日はもういいさ。何か萎えたし」
だるそうに言う銀星さん。
そんな彼に西木戸さんは軽く息をついた。
「はいはい、総長のおっしゃる通りに」
その言葉にやっぱりと思う。
銀星さんは南校の“暴走族”《crime》って言ったかな? の総長なんだ。
「は? キスだけで? 笑える~」
笑えない!!
勝手に交わされる会話に今度は本気で腹を立てた。
でも声を上げる代わりに近くにあった八神さんの服の裾を握りしめてしまう。
「……大丈夫か?」
そのせいで心配そうな声を掛けられてしまった。
「あ、ごめんなさい」
パッと手を離し、しわになったところを撫でて直す。
それにしても八神さんは思っていたより優しいよね。
思い返せば眼鏡取ろうとしたときもあたしの提案をのんでくれたし、久保くんがあたしをセフレに、とか言ってたときも止めてくれたし。
二年前に会った時とは印象が少し違って見えた。
そんな風に思っていると、笑っていた西木戸さんがまた話し出す。
「あー……まあでも、そういう子好きに育てるのも好きだけどねー、俺」
「そうか? まあ、何にせよ今日はもういいさ。何か萎えたし」
だるそうに言う銀星さん。
そんな彼に西木戸さんは軽く息をついた。
「はいはい、総長のおっしゃる通りに」
その言葉にやっぱりと思う。
銀星さんは南校の“暴走族”《crime》って言ったかな? の総長なんだ。