地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
そんな見た目でもあったから、一先ず逃がしてくれるという言葉を信じて黙って付いて行く。
どうしてこんな人があの場所にいたのかは疑問だったけれど、少なくとも彼らと同じ不良には見えなかったから。
そうして手を引かれるままに付いて行き、ビルの中を通って外に出られた。
外に出た時点で手を離してくれるものだと思っていたけれど、連れてきてくれた彼は離すことはせずまだあたしの手を引いて行く。
「あ、あの。ここまでで大丈夫ですよ?」
「そうかもしれないけど、一応、念のためね?」
軽く振り返って爽やかそうな笑顔を向けられたのであたしは黙った。
まあ、さっきの人達があたしがいなくなったことに気付いて追いかけてくるってこともないとは限らないし……。
そう思ったからとりあえずそのまま付いて行った。
しばらくして、ビルの先端しか見えなくなったような場所で彼はやっと足を止める。
「ここまで来れば大丈夫かな?」
そう言った彼は改めてあたしを見た。
――手は、離してくれずに。
「あ、あの……離してくれませんか?」
流石に不穏なものを感じてそう願ったけれど、離してくれる気配はない。
「あの……」
「それよりもさ……君、どうしてあんな場所にいたの?」
「え?」
どうしてこんな人があの場所にいたのかは疑問だったけれど、少なくとも彼らと同じ不良には見えなかったから。
そうして手を引かれるままに付いて行き、ビルの中を通って外に出られた。
外に出た時点で手を離してくれるものだと思っていたけれど、連れてきてくれた彼は離すことはせずまだあたしの手を引いて行く。
「あ、あの。ここまでで大丈夫ですよ?」
「そうかもしれないけど、一応、念のためね?」
軽く振り返って爽やかそうな笑顔を向けられたのであたしは黙った。
まあ、さっきの人達があたしがいなくなったことに気付いて追いかけてくるってこともないとは限らないし……。
そう思ったからとりあえずそのまま付いて行った。
しばらくして、ビルの先端しか見えなくなったような場所で彼はやっと足を止める。
「ここまで来れば大丈夫かな?」
そう言った彼は改めてあたしを見た。
――手は、離してくれずに。
「あ、あの……離してくれませんか?」
流石に不穏なものを感じてそう願ったけれど、離してくれる気配はない。
「あの……」
「それよりもさ……君、どうしてあんな場所にいたの?」
「え?」