地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
良かった、絡まれなくて。
胸をなでおろしていると、開け放たれたドアの向こう。
部屋の真ん中辺りで一人立つ八神さんの姿が見えた。
自然と閉まりそうになるドアを止め、様子を伺う。
「はぁ……面倒くせぇ」
大きなため息と共に吐き出された言葉には疲労がこもっていた。
なんとなく声を掛けづらかったけど、なかなか閉まらないドアを不審に思ったのかこっちを見る八神さん。
「あ……」
目が合って、どう話しかければいいのか迷う。
サッサと書類を渡していなくなるつもりだったけど、聞き耳を立てていたので何だか気まずい。
内容はよく聞こえなかったけれど、こっそり聞いていたのは事実だから。
そうしていると八神さんの方から話しかけてきた。
「……お前、何してんだ? とりあえずそんなとこ突っ立ってないで入って来いよ」
「え? あ、はい」
うながされてしまって、入るしかなくなる。
……いや、今書類渡してすぐいなくなれば良かったんじゃない?
返事をしてしまった後でそう思った。
仕方ないので中に入って八神さんの近くに行くと、すぐに用件を口にする。
「あの、この書類を持って行って欲しいと頼まれて……」
「ん? ああ、これか」
胸をなでおろしていると、開け放たれたドアの向こう。
部屋の真ん中辺りで一人立つ八神さんの姿が見えた。
自然と閉まりそうになるドアを止め、様子を伺う。
「はぁ……面倒くせぇ」
大きなため息と共に吐き出された言葉には疲労がこもっていた。
なんとなく声を掛けづらかったけど、なかなか閉まらないドアを不審に思ったのかこっちを見る八神さん。
「あ……」
目が合って、どう話しかければいいのか迷う。
サッサと書類を渡していなくなるつもりだったけど、聞き耳を立てていたので何だか気まずい。
内容はよく聞こえなかったけれど、こっそり聞いていたのは事実だから。
そうしていると八神さんの方から話しかけてきた。
「……お前、何してんだ? とりあえずそんなとこ突っ立ってないで入って来いよ」
「え? あ、はい」
うながされてしまって、入るしかなくなる。
……いや、今書類渡してすぐいなくなれば良かったんじゃない?
返事をしてしまった後でそう思った。
仕方ないので中に入って八神さんの近くに行くと、すぐに用件を口にする。
「あの、この書類を持って行って欲しいと頼まれて……」
「ん? ああ、これか」