地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「君は自分のことを分かっていないね」
とろけるような笑みは、やっぱり憧れのようなきらめきを宿している様にも見える。
「君の歌声を聞いて、その姿を見て……。あそこにいたすべての男は君に魅せられたっていうのに……」
「ぅえ!? み、魅せられた?」
キスされたんだから、坂本先輩達三人はそうであってもまだ分かる。
でも、あの場にいた男――って言うか要は全員ってことでしょう?
その全員があたしに魅せられていたとかは流石に言い過ぎなんじゃあ……。
戸惑いつつも納得していない様子が分かったんだろう。
坂本先輩はクスリと笑って「ほら、分かっていない」と口にした。
そのまま妖しく笑う坂本先輩に心が絡めとられそうになったとき――。
「はいストップ」
と、あたしの目の前に奏の手のひらが現れる。
坂本先輩の誘うような妖しさを遮断されたあたしは、目をパチパチとさせてから安堵の息を吐いた。
うっわ。
何だかよく分からないけど危なかった気がする。
「……坂本先輩。兄の前で美来を誘惑とかやめてくれません?」
「はは、そうだね。次は君がいないときにするよ」
と、またもや腹の探り合いのようなやり取りがされていた。
とろけるような笑みは、やっぱり憧れのようなきらめきを宿している様にも見える。
「君の歌声を聞いて、その姿を見て……。あそこにいたすべての男は君に魅せられたっていうのに……」
「ぅえ!? み、魅せられた?」
キスされたんだから、坂本先輩達三人はそうであってもまだ分かる。
でも、あの場にいた男――って言うか要は全員ってことでしょう?
その全員があたしに魅せられていたとかは流石に言い過ぎなんじゃあ……。
戸惑いつつも納得していない様子が分かったんだろう。
坂本先輩はクスリと笑って「ほら、分かっていない」と口にした。
そのまま妖しく笑う坂本先輩に心が絡めとられそうになったとき――。
「はいストップ」
と、あたしの目の前に奏の手のひらが現れる。
坂本先輩の誘うような妖しさを遮断されたあたしは、目をパチパチとさせてから安堵の息を吐いた。
うっわ。
何だかよく分からないけど危なかった気がする。
「……坂本先輩。兄の前で美来を誘惑とかやめてくれません?」
「はは、そうだね。次は君がいないときにするよ」
と、またもや腹の探り合いのようなやり取りがされていた。